高槻・茨木の不動産物件情報
2020年11月16日/お得情報、季節のあいさつ
紅葉の季節になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?年々、秋が短くなっているそうです。
さて、今回は、CMを見て、おやっと思った件です。60歳からの住宅ローン、「リバース60」という商品がでておりました。発行元は、フラット35とかで、おなじみの住宅支援機構(旧公団です)
内容は、リバースモーゲージを使った、ノンリコース、リコースを選択できるものとなっています。私は、リバースモーゲージは、日本では普及しない派の一員として、何も活動はしてこなかったのですが、今回は、使えそうな商品なので、商品の概要と注意点をお伝えしたいと思います。
リバースモーゲージとは、簡単にいうと自宅を担保にして、お金を借りる。そして、その返済は、毎月利息分を支払い、元本は、自分が亡くなった後、自宅の売却資金で返済となります。
よく、住宅ローンが大変で、家を売却した後でも、残ったローンを払い続けているという話を聞きますが、これは、住宅ローンが、基本、リコースローンであるので、家を売った後も、返済は、続きます。確か、米国の住宅ローンは、ノンリコースローンだと聞いたことがあります。余談です。
お金がないけど、家だけあるし、資産を誰かに残す必要がない方は、関係のない話ですが、借金残してとか、迷惑かけたくないという方には、ノンリコースを選べるというのは、魅力です。
ここからは、実際に使えるかどうかのお話ですが、リバースモーゲージは、自宅を担保する、元本は減らない。不動産価格が将来下落する、返済時が、債務者の死亡時とこの4点から、自宅の担保評価を上回る額での融資額はおりません。担保評価のどの割合までかというと、この商品は、50%か60%です。注意していただきたいのは、売買価格ではなく、担保評価の50%60%ですから、売買価格の30%40%あたりになると思います。
実際に不動産を買うとなると、大半は、自己資金で用意していただくことになります。
それができる方が、果たして、このローンを使うかというと疑問が残ります。では、実際のニーズは、どこにあるかというと、リフォーム工事を考えている方になります。子育ても、終わり、夫婦2人や、1人で住んでいて、部屋数いらなくなった、バリアフリーにしたいなど、でも、現金が手元にないのも不安という方は、お薦めかもしれません。
住宅ローン(支払額年間15万円として)金利0.775%、40年払いとして、残債が、5年450万円、10年後390万円、15年後330万円、20年後256万円となっています。実際に40年の住宅ローンはないので、イメージの話ですが、20年くらいは、ご自宅に住み続けるつもりなら、違う選択肢を考えた方がよさそうです。
この商品の対象住宅は、新耐震基準を満たしていることになっています。簡単にいうと、昭和56年6月1日以降に建築確認申請をした建物となります。因みに、それ以前の建物は、市町村によって、耐震工事の補助金がもらえたりします。
リバースモーゲージについてですが、なぜ普及しないかというのは、日本の建物の価値が年数と共に、下落していくからです。つまり、不動産を担保にお金を借りる場合、リバースモーゲージを使うと、借入金額が非常に低いことになります。金額が低い場合は、無担保ローンや、他の有担保ローンと比べても、お得感がなくなっています。そして、毎月の返済額は、減りますが、返済期間は、永遠となります。ですので、それを考えて、上手く使わないと、かなり損します。
疑問点が1つあります。夫婦2人で、お住まいで、連帯保証人もしくは、連帯債務者になっていない場合。民法で新設された配偶者居住権が認められた場合、売却して返済できるかどうかという問題です。ここで、ノンリコースの場合、配偶者居住権付きで、売却して、その金額を返済すれば、終了となりますが、それ以外の場合は、残債は、相続人が支払う必要があります。さあ、この場合、どんなことが起こるかなかなか興味深いです。
また、住宅ローンも大規模リフォームでは、使用できますので、その場合、通常のリフォームローンに比べて、返済期間が長く設定できたり、金利も安くなり、団信もついてきます。
工事代の高い安いもさることながら、資金調達の方法でも、できることが、多くなります
ので、お悩みの方は、ご相談ください。